国が行っている2025年問題解決への取り組み

2025年問題で超高齢化社会になると、介護業界にも大きな影響が出ると懸念されています。
その影響として挙げられるのは、「深刻な人材不足」と「介護難民の増加」です。

現在でも人材不足とされている介護業界ですが、この先高齢者が増える一方で少子化によって現役で働く世代が減ると、より悪化すると考えられます。
それによって、必要な介護サービスを受けられないという介護難民が増えてしまうのです。
国は、そのような事態を防ぐため、今さまざまな取り組みをしています。

例えば、介護職というと「大変そう」などネガティブなイメージを持たれがちです。
そこで、楽しさややり甲斐などの魅力をアピールしたり、そのアンバサダーに人気キャラクターを採用するなどして、介護職に興味を持ってもらい、新しい人材の確保に繋げようという取り組みをおこなっています。

他には、介護福祉士を目指そうとしている学生へ修学資金や、一度介護業界を離れた人へ再就職のための準備金の貸し付けを行ったり、介護を目指す未経験者へ研修を実施するなどして、介護人材の育成にも力を入れています。

また、他の業界に比べると処遇が良くないとされていた介護業界ですが、それに対する見直しも政府主導で段階的に行われています。
例えば、勤続10年以上の経験豊富な介護福祉士には、月に8万円以上給与をアップするか、年収を440万円以上にするという「特定処遇改善加算」制度が、2019年に導入されています。
このように2025年問題に備えて、今現場で働いている人材の待遇を上げることによって、離職を減らして経験者を増やしながら、新しい人材の確保に向けて取り組みを続けることが必要です。